駿台・生涯教育推進プロジェクト

駿台・生涯教育推進プロジェクトを「映像」受講しました。
講座日程は2024年8月25日で、今頃になって感想…というのもどうかと思いますが…。

「映像」受講する際はGmailが必要になるんですが、記入し忘れて動画が受講できない
…というミスが多々あるようです。私もそうでしたが…。

講座中に大島師がヴィスタ英和辞典(絶版)の話をしたので早速購入して見ました。

冒頭は、ピースボート関連の話をしていましたが、大島師はピースボートに講師として乗り込んだことがあったらしいです。そのときの内容とか聞きたかったなぁ〜。なお、そのときのスケジュールは、これとか、これとかこれです。自分革命ってタイトルと副題(『心の声に耳をすませば』、『明るく楽しく悩むコツ』、『〜で!?〜』)がいかにも大島師っぽいですよね。聴講できないのが悔しい…。

大島師って当初は理系で、文転組だったそうです。文転の理由は「数学が苦手」ではなく「東大の理科類学部は1限から授業があって忙しく、文科類は1限目に授業がないから」…ということらしいんですが(本人談)、大島師が大学受験した1974・1975年ってそんな細かい情報を大学受験生が知り得たのかしら?(先輩による口コミかな?)
ちなみに…私は大学受験が1999・2000年という世紀末受験生ですが、大学のことなんぞ全く知りませんでした。

大島師によると、英語についてはセンター試験から共通テストに変わった際に「発音・アクセント、文法問題、整序英作文」がごっそりなくなって、長文読解だけになったことが原因で、早稲田大学や慶應義塾大学などが「発音・アクセント、文法問題、整序英作文」をごっそり出さなくなった。で、文法が全然できなくなっていて(波及効果:ウォッシュバックエフェクト)、それを今年の東北大学の英語問題の正答率が示している…と指摘していました。
センター試験時代の東北大学受験生だったら、ほぼ100%できていたであろう(東北大学の英語の入試問題にある)tough構文や語法の問題が見抜けなくなっている…と解説していました。大島師が解説に引用したものはおそらく↓

文法の理解度を測る問題でした。具体的には、英語学習者が間違えやすい to-不定
詞を用いた構文(筆者注:tough構文)および動詞の用法(自動詞・他動詞)を理解できているかを問う問題
でした。正解の2つを選べたのは半数程度でした。
引用:令和6年度 東北大学一般選抜個別学力試験 出題意図

話が急に変わりますが…やはり大島氏の発言「楽をしようとして予備校に手続きをした。勉強が嫌いだから、楽しようと学んでいるうちに勉強の楽しさがわかった。その副産物で受かった。」は「本音だから」刺さりますよね。

「楽しようとして(大学受験を突破する点数[報酬]を楽して得ようとする)*」の部分が「外発的動機づけ」で、「楽しようと学んでいるうちに勉強の楽しさがわかった」の部分が「内的動機づけ」に変わる部分(オールポートの『機能的自律』/『エンハンシング効果』)ですね。

* 予備校で「楽をして」の代名詞になったものと言えば、元代ゼミ有坂誠人(まさと)先生の「例の方法」ですね(下の引用文・参考)。
「例の方法」はざっくりいうと、問題文を読まないで、選択肢だけで解くテクニックで、予備校的の代名詞になりました。
「例の方法」は予備校でしか知ることができないある種「秘伝のタレ」のようなもので、ある種これが予備校を神秘的なもの、怪しいものにしたのかもしれません。
まぁ本文を読まずに設問が解けてしまったら肝心の読解力があるか否かを大学は判定できないわけで、大学の出題者は「例の方法」が使えない設問を作るようになったようです。
テクニックにフォーカスされがちですが、「例の方法」の土台にある「5つの作業**」は勉強になるとのこと。

**5つの作業は以下の内容のようです

(1)同語(同じ言葉)、同義語(同じ意味の言葉)、同義文(同じ意味の文章)を全てチェックする。
(2)反意語、反意文、縁語(例えば、川・水・船・波など)を全てチェックする。
(3)プラスイメージの言葉・主張、筆者の主張に近づこうとする言葉と、マイナスイメージの言葉・主張、筆者の主張から遠ざかろうとする言葉、完了形表現(「してしまった」)をそれぞれチェックする。
(4)文章中の余計な言葉(味つけ語)を取り除いて主部・目的部・述部だけの単純な骨格だけにする。特に長い選択肢や本文中の傍線部に対し必ずやる。
(5)否定語(「ない」「ず」「不」「ありません」など)、接続語(順接か逆説か)、強調語・限定語・主張語(「こそ」「だけ」「べき」「当然」「必要」など)、係助詞(「も」)、指示語(「これ」「こういう」「それ」「あの」など)、数詞(「第一に」「二つ」「最初に」「終りに」など)を全てチェックする。
引用:大学受験参考書を読む(40)有坂誠人「例の方法」アメジローのつれづれ(集成)