入不二(師)関連の内容の続き(前回の内容はこちらです)

予備校文化(人文系)を「哲学」する
公開終了は「2024年11月03日23時59分」です。
一般:1,485円(4時間半)、延長部分:110円(20分弱)
講座のレポートはこちらをクリックしてください。
本講座の完全文章版(入不二基義氏のページ)はこちらです。


入不二(師)の著者『足の裏に影はあるか?ないか?哲学随想』のお話
この著書を題材にした問題が東北大学であったそうです。(調べたところによると2018年の問題)
入不二(師)曰く「東北大学の問題は極めて良くできた問題(*)」で、師自身が感銘を受けたそうです。

なお、この著書自体は私も知っていて、私が参加している(正確には参加していた(過去形)…になっているかも)『下関ビジネスパーソン読書会』で、紹介されていました。
参照:下関ビジネスパーソン読書会 (短縮URL)

入不二(師)は、「(*)の東北大の問題」に対して予備校が出している解答(速報)にダメ出しをしつつ、予備校を心配していました。詳しくは、ゲンロンの動画入不二(師)の文章を確認されてください。

入不二(師)の発言に対して、大島師がいろいろと説明(弁解)をしていました。
説明(弁解)のキーワードは「国境線と地平線」の違いで、「哲学は地平線だが、予備校の先生は国境線の話をしている」のだと。
大島(師)曰く「予備校は非常識な空間だが、予備校講師は常識を教えないといけない。
東北大学は、(アカデミズムから見たら)ど真ん中で、(世間から見たら)非常識な人間が欲しい、それは地平線という言葉で心が動く人材なんだと思う。」

入不二(師)の発言で印象に残ったものは多々ありますが「受験勉強と学問の2つの対にしないほうが良い」という言葉に刺さる人は刺さると思います。
特に、教師には嫌われているが、勉強だけはできる人。その典型が、入不二(師)なんだそうですが…。

なお東北大学は問題のみならず、出題意図は、業界で評判が良いことで有名で、数学については河東先生が『数学者の思案』で素晴らしいと述べています。
多くの先生は自分の科目に関する出題意図しか見ないんですが、他教科も参考になります。
と書くと、数学の先生なら真っ先に理系科目に目が行きそうですが、「英語や国語」も大変参考になります。
例えば英語なら

母語でもそうですが、「書く」ことは訓練が必要です。まして、外国語ともなれば、正確に書く能力を身につけることは大変な努力が必要です。
「文法なんか気にしないで勇気を出して話してごらん」とは言えても、それと同じことは、書くことには通用しません書くことはごまかしが利きませんから、英語で言えば、前置詞や冠詞など、話しことばでは、さほど注意しなくてもよいことにも気を配って、しっかりとした英文が書けるように努力をしてほしいと思います。

最後に、答案を丁寧に書く、誤字脱字をしない(英語であればスペリングミスをしない)などの基本的な点にも注意を向けてほしいと思います。また、小さい字、薄い字、乱雑な字、判別しづらい字で書かれた答案は採点者にとって読みにくいだけでなく、結果として受験者本人が損をする結果になりかねません手書き文字がうまいか下手かといったことではなく、できるだけ丁寧に書くということが、答案を読む相手のみならず、自分のためにもなるということを忘れないでください
引用:令和6年度 東北大学一般選抜個別学力試験 出題意図~英語~ 赤字は執筆者による)

と丁寧にアドバイスが綴られています。大学で学生の答案を見ていると、小さい字、薄い字、乱雑な字、判別しづらい字で書かれたものばかりを見ます。大きい字、濃い字、読みやすい字の答案をあまりお見かけしません。と言うことは、みんなが小さい字、薄い字、乱雑な字、判別しづらい字で答案などを書いているんですから、大きい字、濃い字、読みやすい字で答案などを書くだけで好印象を取れると考えることもできます。こんな簡単なことで、良い印象を与えられるのであれば、やらない手はないですね。
「小さい字、薄い字、乱雑な字、判別しづらい字でも減点されないから大丈夫でしょ」なんて言っていると、社会人になった時にびっくりするくらい苦労します。だって、「小さい字、薄い字、乱雑な字、判別しづらい字」を書いている時点で相手のことを考えてない(他者視点のない)人なんですから。


《補足》私も浪人時代は予備校へ通ったわけですが、(浪人時代は)駿台予備校には通っていないんです。
私が浪人した1999年は「駿台が経営危機になっていて潰れる」と言われていた年で、駿台の人気講師が5人も代々木ゼミナールに移籍した年でした。
そんなわけで、現役の頃は駿台予備校(の高校コース)に通っていたものの駿台予備校で浪人を考えていたものの辞めて、代々木ゼミナールに通いました。
浪人中でも講習会は一部、駿台の講座を取りました。

駿台予備校で習ったことがある講師(敬称略)、青字は1999年に駿台→代ゼミに移籍した講師
英語:大島保彦、高橋善昭、薬袋善郎
数学:亀田隆、今野和浩、小林隆章、西岡康夫、森茂樹、雲幸一郎
物理:高橋和浩
化学:橋爪健作